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こころが折れたときのよりどころ。│コワーカーのLH#3

こころがおれそうになったら!

「ああ、人間はどこから来て、どこへ去っていくのでしょうか」

これは、エホバの証人がただでくれる小冊子の一節ではありません(笑)。

最近、1万年堂出版から出た『こころに響く方丈記』の第1章3節の見出しです。
(エホバさんの言う【神と人間の関係】は、個人的な肌感覚として全然腑に落ちないのですが、ここでは本題ではないのでまた別の機会に…)

元々、方丈記の原文に章立てはありませんから、見出しはこの『こころに響く方丈記』の著者(木村耕一さん)が理解した方丈記の全体の流れとその中心思想を示しているはずです。

従って、この本の見出しを追いかけていけば、800年以上前に長明さんが書いたエッセイの骨格を現代風に見通せる、というわけです。もちろん、木村さんが捉えたところの方丈記ですが。

活字が大きくイラスト入りで読みやすい!

フリーランスとか起業家とか、名前はスマートでもその日常は「こころ折れる出来事」の連続です。
毎日10回心が折れたら、毎日11回立ち直る、それができるかどうかがスタートアップ時の課題ともいえます。

失意の中にいる時、人は、書物とか音楽とか芸術とか、立ち返って安らぐことのできる自分なりの「何か」を求めるものです。

50歳を過ぎたころから、自分にとってその「何か」は古典であったり昔の偉人の伝記だったりします。
中でも方丈記は、今の自分のこころのありようにマッチしていて、愛読書の一つなのです。

そんなわけで、今回のコワーカーのライフハックでは、1万年堂出版の『こころに響く方丈記』をお勧めします。

現代意訳の本文はとても読みやすく理解しやすいうえ、全編にわたって黒澤葵さんのイラストや美しい写真が掲載されています。

原文を一生懸命読み解こうとしても、「東に三尺余りの庇をさして…南、竹のすのこを敷き、その西に閼伽棚を作り、北によせて…法華経を置けり。東のきわに…夜の床とす。」などという平安時代の長明式DIYの記述からは、はっきりしたイメージがわかないのですが、黒澤葵さんのイラストは長明さん方丈庵を解りやすく再現してくれました。

長明庵に見る平安式DIY
平安時代の長明式DO IT YOURSELFの解説イラスト

コワーカーさんにもぜひ手に取って欲しい良書だと思います。